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November 15, 2002
TOPICS-02027

質問にお答えしました
<気象条件と光無線: 霧>

Question

屋外で光LANを使用する場合に気象条件により伝送距離が短くなったり,あるいは通信が出来なくなったりすることが予測されると思います。そこで雨や雪は雨量や積雪量などの条件を基に伝送距離を規定することが可能かと思います。しかし、霧については量に換算する基準が視程という形のためはっきりした量で示すことが難しいと思われます。そこでですが、霧に関しては何らかの基準等が設けてあるのでしょうか。

Answer

先ず、視程の定義についてお答えいたします。標準視程は「均質な雰囲気内で、黒い物体が日照の中で、水平線上に区別して見える距離」と定義されています。しかし、この定義のとおり視程を測定することは困難であるため、光学的な装置によって測定した結果を視程値換算して求めるのが一般的です。これはMOR(Meteorological Optical Range:気象光学距離)と呼ばれ、光がある空間を通過して5%になったときの距離と定義されています。このMORを測定する装置として視程計があります。

ご質問では、雨や雪の場合雨量や積雪量で伝搬距離を推定とありますが、光無線装置の伝送距離を推定する場合、雨量や積雪量よりも視程を用いるほうがより正確に推定することができます。すなわち、雨が降ったときの伝搬距離の推定には、降雨強度よりもその時の視程がどれくらいなのかが最も重要なパラメータとなります。

ICSAでは屋外光無線回線品質向上に関する研究を行い、気象、視程、光伝搬損失などについての関係を調査しています。その調査結果は、ICSAホームページのTOPICSに「屋外光無線回線品質向上に関する研究」として記載されています。ご参考になるかと存じます。


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