4月17日の日経産業新聞1面に「通信速度毎秒1ギガ 光無線LANシステム」という見出しの記事が掲載されました。マイクロシグナルと奈良先端科学技術大学院大学の共同開発による光無線LANシステムに関する発表です。記事によると、通信速度は従来の電波無線LANに比べ、最大で約20倍で、高精細の動画を送ることができ、年内の実用化を目指しているとあります。現在実用化されている電波の規格には11Mb/sと54Mb/sとがありますが、その54Mの20倍=1Gの通信速度であるということです。通信距離も20mあるので、ほとんどのオフィスで使用できるとあります。
また、「技術交流inつくば2000」においてもギガビットラボの実験が紹介されています。こちらは、九州のギガビットラボとつくばのギガビットラボをギガビット回線で繋いでTV会議や1.5Mbpsのインターネット接続等のデモを行なったものです。つくばの国際会議場とギガビットラボの足回り回線として光無線LANを使用したもので、市民交流センタービルの屋上を経由した光無線リンク装置を用いて実現させた利用例の紹介です。
<http://www.tsukuba.tao.go.jp/katsudou/kouryuu2000/kouryuu.html>
このほか、電子カルテシステムが既に導入されており、患者情報を共有する必要性から病院と別事業所となっている外来診療用のクリニックとの間をネットワークで接続するために光無線LANシステムを採用した例が紹介されています。病院と住宅地をはさんで100m程度離れた場所にあるクリニックとの間を接続する回線として、ランニングコストと通信速度の観点から専用線敷設の場合と比較検討した場合の経緯が分かり易く説明されています。最も評価すべき効果として通信コストの削減をあげています。
<http://member.nifty.ne.jp/lifequest/karte/cong/19_1.html>