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01/20/2004
TOPICS-04003

質問にお答えしました
<光による移動体通信>

Question

私は交通関係の情報通信を担当している者ですが、光ワイヤレス通信を用いた移動体通信に関心を持っています。地上固定側との通信を確立できる移動体側(自動車、鉄道車両等)の許容速度はどの程度なのでしょうか?鉄道の新幹線ならば300km/h位は必要な所なのですが。

Answer

光無線通信は放射指向性が強いため(現在商品化されているものでは、0.1°〜20°程度)、限られた(物理的)範囲内で通信を行うこととなります。例えば、光ビーコン(道路と自動車間通信)の例では、スポットライトのように光を照射し、車がその中を通過する間に通信を行います。ETC(自動料金収受システム)の様な形態で、バースト通信となります。

光無線による移動通信では、可搬性がありポータビリティはありますが、モビリティについては上記の様な理由から狭域通信が主流となります。

車両の速度を決める関連要素として、以下のものがあります。

  • 情報量
  • 伝送速度
  • 伝送時間(光の範囲と車両の速度で決まる時間)

光ビーコンの例では、車両速度を70km/hの仕様としていますが、上記の関連要素により(例えば、情報量を少なくすることにより)300km超の可能性もあります。以下にご説明の図を示します。

車両の速度(時速)V[km/h]=V・1000/3600[m/s]=V・5/18[m/s]
エリア内を通過する時間:t=X/(V・5/18)
エリア内通過中に送受信できる伝送容量:P=Y・t[Mbit]=X・Y/(V・5/18)

例えば、時速100km/h、送受信エリアを10m、伝送速度を10Mbpsとした場合:

伝送容量P=10[Mbps]×10[m]/(100・5/18)[m/s]=3.6[Mbit]


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