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April 1, 2001
QandA

■ 素朴な疑問から、技術的な質問まで専門的かつ分かりやすくお答えします。
はオフィス・家庭内に関する質問 / は屋外に関する質問です。
 
Q:質問 質問はテーマ別です。  質問事項一覧 もご利用下さい。
A:回答 分かりやすい説明です。 一般の方はこちらをご覧下さい。
A:回答 専門的な回答です。技術的な質問にもお答えします。

Q1光無線 Q2使用環境 Q3安全性 Q4標準・規格・技術 Q5その他
  Q1 光無線に関する質問

Q1-1 光無線とはどんなものなのですか?
A1-1 テレビやエアコンに使われているリモコンのように、離れたところからでもスイッチを入れたりチャンネルを変えることが出来ます。この信号が光無線です。
A1-1 家庭で使われているリモコンや、ノートパソコン、PDA、携帯電話などで利用されているIrDAが光無線の代表的な例です。当初使われていた超音波や電波方式に比べて誤動作が少なく、送受信が容易なことから屋内では光無線が主流となっています。伝送方式は光ファイバーと同様ですが、光無線通信では空中を飛ばして伝送します。

Q1-2 光無線は見ることができるのですか?
A1-2 赤外線を使用しているため、見ることはできません。

Q1-3 光無線でどのように通信するのですか?
A1-3 電気信号を光の点滅に変換させてデータを送ります。

Q1-4 光無線を使うことによるメリットは何ですか?
A1-4 先ず、線がありませんので、パソコン等の使用に当たっては、移動が簡単・自由、ケーブルに躓く心配がないといったメリットがあります。設置時の工事も簡単ですし、レイアウトチェンジの時にケーブル敷設工事の必要がありませんから、経費も少なくてすみます。次に、電波無線と異なり、電磁波による他の精密機器への影響もなく、漏洩もないため安心です。
A1-4 現在、無線には電波無線と光無線がありますが、先ずは無線であることによりレイアウト設計、パソコンの移動が自由になります。フリーアクセス床にする必要がありません。また、電波式と異なり、外部への電波の漏洩や電磁波による他のOA機器、ペースメーカーなど精密機器への影響もありません。

Q1-5 ガラスに反射した場合はどうなるのですか?
A1-5 反射光を受信すると影響があります。防止するためのオプションがありますので、メーカーに相談して下さい。
A1-5 具体的には反射光を受光するとコリジョン発生と等価になります。これを防止するため、反射光遮蔽板というものがあり、これを光無線LANユニット本体に取り付けることにより、あらゆる環境での使用が可能となります。
  Q2 使用環境に関する質問

Q2-1 雨や雪の影響はありませんか?
A2-1 雨のために空気中に発生する水滴や、雪・霧による水分の影響で赤外線が吸収されたり、拡散したり、透過率が下がったりすることで、通信距離が短くなることがあります。しかし、全天候を考慮した設計になっていますので、一般的な地域では使用上問題はありません。雪と霧に比べ、雨の影響は比較的受けません。
A2-1 雨、雪、霧の場合、空気中の水分での赤外線の吸収・拡散(散乱)や水滴による光軸遮断で赤外線の透過率が下がり、通信距離が短くなります。また、同じ雨・雪でも単位時間当りの降雨・降雪量で透過率は変わります。霧の場合も同様です。各メーカーともスペックに記載されている通信距離は基本的に雨や雪も含めた全天候を想定していますので、一般的な地域では使用上は問題ありません。例えば、特別に霧が多いような地域の場合は通信距離が短くなることも予想されますが、その通信距離範囲内での使用であれば問題ありません。

Q2-2 免許は必要なのでしょうか?
A2-2 無線免許は不要です。従って、光無線伝送は導入してすぐ使用が可能となります。

Q2-3 通信中に人の通過などで光が遮られた場合はどうなるのですか?
A2-3 人が歩いた程度の遮光では問題ありません。但し、遮断されたままの状態では通信が出来ませんので、設置する際は場所を考慮して下さい。
A2-3 遮っている間は断線した状態に等しいため、遮っている間に出されたパケットデータは失われますが、再びその遮断が回避されると上位層の機能により再送されます。但し、使用しているOS、ネットワークのタイムアウト設定により接続が切られる場合もあります。一般的には数十秒から1分程度は問題ありません。

Q2-4 鳥などが伝走路を横切った場合影響を受けることはありませんか?
A2-4 鳥が光の前を横切ったとしても、ネットワークの再送機能がありますので実用上問題はありません。
A2-4 実用上では、通信に問題はありません。光線は受光部で直径2メートル程の大きさになっており、鳥が横切ったとしても一部の情報が欠落しますが、他の領域での補完が可能です。発光部付近を横切った場合には、瞬間的にデータを欠損することになりますが、ネットワークの再送機能により実用上問題とはなりません。

Q2-5 現在使用しているパソコンで使えるのですか?
A2-5 パソコンを交換する必要はありません。但し、初めてネットワークに接続する場合は、周辺機器が必要となります。
A2-5 オフィス内でのご利用の場合、既に10Base-TのLAN(イーサネット)が敷設されていれば、特に機器の変更や追加は必要ありません。また、NIC(ボード)もHubも既存のものがそのままご使用になります。

Q2-6 新たに必要となる機器はどういったものですか?
A2-6 シーリングユニット(発光機)、ノード(受光機)、専用LANカード、変換ボックス(USB接続)などがありますが、詳しくは、メーカーにお問い合わせ下さい。

Q2-7 屋外において太陽光の影響は受けないのですか?
A2-7 実際に太陽光が受光素子に入射した場合には太陽光のパワーが大きいため、受光回路が飽和状態になり、動作不能になります。従って、東西方向への設置を避ける、遮光板をつける等の工夫により、万一の場合に備え、太陽光の直射が受光部に入らないように設置して下さい。

Q2-8 蛍光灯や白熱電球の影響は受けないのですか?
A2-8 赤外線送受信部に直接入射しなければ問題ありません。

Q2-9 間にガラスがあっても使えますか?
A2-9 窓ガラス越しでも使用することができます。
A2-9 ガラスの材質・通過角度等、赤外線の透過性に左右されます。一般的にほとんど無色に近いレベルの高い透過性を持つガラス等であれば、赤外線の減衰は余りありませんので使用ができます。また、可視光に近い波長を用いておりますので、ビル間通信においては、基本的に目で見とおせる環境であれば窓越しでの利用が可能です。屋内設置で窓ガラスを通して使用する場合、雨が窓に付着すると、光の入射角と反射角に影響が出ますので、窓ガラスには垂直もしくは45度の角度でレーザーを設置することを推奨します。

窓ガラスの種類による赤外線の減衰率
通常のガラス(板厚4.7mm)=減衰率18%程度
ミラーガラス(板厚5.8mm)=減衰率40%程度
擦り(曇り)ガラス(板厚3.8mm)=減衰率30%程度
解説
減衰率18%とは、100の光がガラスを透過することによって82になることを意味しています。

Q2-10 屋内ではどういった場所に有効なのでしょうか?
A2-10 (1) レイアウトの変更が多く、かつ精密機器や医療機器等への電磁波の影響が懸念される場所
例: 病院、研究室、空港施設等
(2) レイアウトの変更が多く、かつデータの漏洩に配慮すべき場所
例: 官公庁・地方自治体・学校法人その他の個人情報を扱う部署、一般企業で機密性の高いデータを扱う部署等
(3) レイアウトが簡単にしかも安価に変更できることが期待される場所
例: 学校の教室、イベント会場等
などが、代表的な例として挙げられます。
A2-10 光無線は、電波無線より波長が短く強い指向性を持っており、この特徴を充分に活かしたシステムが光無線通信システムです。電磁波の影響を受けやすい精密機器を多く使う病院、学校の研究室・実験室等には大変有効であり、また、情報過密都心部のビル内およびビル間でも電波干渉の影響を受けることがないため、安定した品質で情報を伝送する手段として活用できます。同時に、セキュリティを必要とする場所、特に個人情報や大切な企業情報を取り扱うような場所にも最適です。

Q2-11 屋外ではどういった場所に有効なのでしょうか?
A2-11 河川や鉄道を挟んでネットワークを接続したい場合や災害時でも工事が簡単なので有効です。
A2-11 配線ルート上での制約として許認可の難しい河川横断や道路・鉄道の横断で導入が困難な事業所間、地域情報センターや博物館と駅前の公共施設を結ぶネットワークとして、学校間インターネットのアクセス網としてランニングコストがほとんどかからない点で恒常的なサービスを提供するツールとして有効です。

Q2-12 屋内で設置する際に注意すべき点は何ですか?
A2-12 光が遮られることのないように設置場所に考慮する必要があります。
A2-12 赤外線を使用していますので、通信路上に障害物を置いて遮断したり、水蒸気や煙などで赤外線が減衰しないような場所に設置します。また、太陽光や反射光が受光素子(送受信部)に入射しないようにするため、東西向きの設置を避ける、遮光板を取りつけるなどの工夫が必要です。

Q2-13 屋外で設置する際に注意すべき点は何ですか?
A2-13 ビルや建造物の最も頑丈な場所に設置します。振動や風による揺れ、温度などの変化の最も少ない場所で、かつ人が近づかない場所が最適です。一般には、ビルの屋上の手すりの内側、もしくは屋上塔屋の外壁を使った取付が適しています。また、木造建築の場合は、温度や外部振動の影響を受けやすいため、対策を施した装置(例:受信端の光ビーム径が大きいもの、光軸制御装置を備えたもの)が適しています。
  Q3 安全性に関する質問

Q3-1 人体への影響はないのでしょうか?
A3-1 赤外線の送受信部を長時間、至近距離で覗きこまない限り問題はありません。また、赤外線はIEC60825の基準をクリアしていますので、体にやさしく人体への悪影響はありません。
A3-1 赤外線の波長は一般的に広く使用されている850〜900nmのものです。10Mbps伝送のために赤外線ビームを非常に集束して受発光させていますが、ビームの放射パワー自体は、自然界では太陽が放射しているパワーと比較しても大変に微弱なものですので、人体に対する影響はありません。

Q3-2 室内に設置された他の機器に影響を与えることはありませんか?
A3-2 光ですから、他の精密機器に悪影響を及ぼすことはありません。
A3-2 一般的な機器が設置されているオフィスであれば、全く問題なく、電磁波等で機器に影響を与える心配はほとんどありません。

Q3-3 テレビのリモコンなどから影響を受けることはありませんか?
A3-3 日常使っているリモコンの赤外線に影響されることはありません。
A3-3 基本的にはTVリモコン等の赤外線使用機器から影響を受けることはありません。

Q3-4 データのセキュリティ上安心して使えるのでしょうか?
A3-4 電波と異なり、壁を通過することはありませんので、妨害電波を受けることもなく、データの漏洩もありませんので、極めて安心であると言えます。
A3-4 光通信は基本的には見通し内通信ですので、壁、床、天井等を通過して通信は出来ません。そのため、電波を利用した無線LANに比べ、外部へのデータ漏れの危険性は非常に少ないと言えます。また、妨害電波や電磁波の影響も受けません。
  Q4 標準・規格・技術に関する質問

Q4-1 既存のIrDAとの共存は可能ですか?
A4-1 状況にもよりますが、一般的には位置的に両者の赤外線が干渉するとは考えにくく、共存は問題ないと言えます。

Q4-2 光拡散方式と光ビーム方式の違いは何ですか?
A4-2 拡散方式は、テレビやビデオのリモコンに代表されます。情報量の少ない通信に利用され、受光部に向けていれば通信が行なわれるものです。ビーム方式は、非常に光軸を絞り込んだ方式で、LANなど情報量の多い通信に利用されます。
A4-2 光ビーム通信方式とはレーザー通信に代表されるように、送信機と受信機が直線上にあり、その直線上での光送受信により通信します。一方、光拡散方式通信では、送信機より出された光は、ある角度を持って円錐状に広がります。そのため、送信機と受信機の光軸がぴったり一致している必要がなく、簡単に送受信機のセッティングが可能です。

Q4-3 有線と比較してスループットに差はありませんか?
A4-3 伝送速度が同じであれば、電話線のような有線も、電波や光の無線も同じ速度で通信が行われます。つまり、鉄1kgと綿1kgが同じ重さであるのと同じことです。
A4-3 伝送速度10Mbpsの有線とほぼ同等のスピードで通信することが可能です。

Q4-4 業界の標準化に対する動向は?
A4-4 国内では、(社)電波産業会で平成9年2月標準規格化されました。(認定番号:ARIB STD-T50)

  Q5 その他の質問

Q5-1 製品を見たり体験することはできますか?
A5-1 各メーカーにお問い合わせ下さい。なお、当協議会の会員企業については、関連製品一覧をご参照下さい。
A5-1 以下の企業でビル間通信を見学することが出来ます。(非会員)
住友電設:東京本社屋上と国道(第一京浜)を挟んだMID芝金杉ビル5F事務所間において、156Mbpsの光空間通信を実運転しています。設置状況から機能確認まで、自由に見学体験出来ます。


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