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June 15, 2001
屋外光無線通信システム導入ガイドライン
  目    次   
まえがき 第1章  屋外光無線の概要 第2章  伝送品質
第3章  機械インターフェイス 第4章  電気インターフェイス 第5章  仕様表現

第1章  屋外光無線の概要

屋外光無線とは、光を伝送媒体として利用し、離れた2地点間の通信や信号伝送を行う光無線の一つであり、屋外の自由空間を光が通過するものを指す。屋外光空間通信も同義である。

光無線は、電磁波を用いる無線通信の一種であるが、伝送媒体が光波領域にあることから電波法の適用対象外となっていて、使用に当たっての免許が不要であり、自由に利用できる。また、光波は非干渉性であり、光ビームの広がりも非常に小さいため、ビル街のような場所でも見通しさえ取れれば利用可能であり、秘匿性にも優れている。そして、当然ながら広帯域であり、高速通信が可能である。

利用イメージの一例として、ビル間のネットワーク接続を図1-1に示す。屋上やフロアの窓際に光無線装置を設置し、LAN-SWなどを介してそれぞれのネットワークにつなぎ込むだけで簡単にネットワーク環境が構築できる。この他に、遠隔の監視映像やカメラ制御信号の伝送やITSでの利用等が実現している。また近年、加入者アクセスシステムとして20G〜40GHz帯の電波を使ったFWA(Fixed Wireless Access)の実用化が始まっているが、光無線も加入者アクセスシステムへの適用が検討されている。

一方、屋外光無線は、鳥などが光路を遮ることによる瞬断や、霧、雪、大雨などの気象の影響が懸念されるところである。しかし、この様な問題は、光無線の特性とシステム要求を適切に評価することでリスクを十分小さくすることが可能である。

そのため、実際の導入に当たっては、無線としての特性(回線断となる確率、特に伝送路上の気象条件の影響)を理解した上で、設置方法やネットワークとの接続、所要回線品質について検討していただきたい。

本ガイドラインは、こうした検討の手助けを行うために作成されたものであり、以下の章で項目毎に説明がなされている。

■所要品質を確保するための留意事項や回線設計の考え方 第2章参照
■光無線装置の設置における留意事項 第3章参照
■ネットワークとの接続における留意事項 第4章参照
図1-1 ビル間ネットワーク接続

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