屋外光無線通信システム導入ガイドライン |
◆◆ 目 次 ◆◆ |
3.5 IEC60825-12に基づく設置に関するガイドライン
(1) locationの定義
送信、受信それぞれの露光レベルによりIEC60825 part12に基づいて管理レベルを決める。特有の言葉があるので、それらの概要を説明する。
@ unrestricted location
通常、一般の人が進入する場所。(例:一般に開放されている屋上、オフィスのフロアなど)
条件により2通りに分ける。
- unconditional use
- 無条件:あらゆる制限がなく、光学装置の使用も可能。
送信側の許容クラス:クラス1、またはクラス2
受信側の条件:集光光学系を使ってもMPE以下
- conditional use
- 条件付き:集光装置の使用が通常予想されない、商業用、工業用私的区域。
送信側の許容クラス:クラス1、2、1M、2M
受信側の条件:裸眼でMPE以下
A restricted location
通常は、一般の人の立ち入らない場所で、時折レーザーの安全についての教育を受けていない人が立ち入る可能性がある場所。(例:ビルの窓拭き作業場所、業者の立ち入るビルの屋上など)
送信側の許容クラス:クラス1、2、1M、2M、3R
受信側の条件:裸眼でMPE以下
B controlled location
レーザーの安全についての教育を受けた限られた人だけが立ち入り可能な場所。(例:屋上のフェンスで囲まれた場所、鍵の掛かった場所。)
送信側の許容クラス:クラス1、2、1M、2M、3R、3B、4
受信側:下記の条件下で任意のパワーレベル
a) |
クラス3B、クラス4の装置を使う場合、ビームに沿って全体のNHZ(nominal hazard
zone、裸眼で光レベル>MPE) が監視されていること。 |
b) |
NHZ内の受信器からあふれた光が、controlled location内にあること。 |
c) |
付加的なあふれ光のレベルが、集光光学系を使うとMPEより大きく、裸眼に対してはMPEより小さい場合は、unrestricted
conditional location、restricted location、controlled location、 または
inaccessible space(4.2.4項)に含まれること。 |
d) |
location protection system が人の進入を検知して光パワーを下げること。 |
e) |
クラス1Mの器材には、クラス1Mのラベルを貼ること。 |
(2) 送信側 表3-1に基づいて設置を行う。
表3-1 Class Restrictions for Transmitter
Sites
Transmitter Location Type |
Acceptable Transmitter Class |
Unrestricted |
Unconditional |
Class 1 or Class 2 |
Conditional |
Class 1M or Class 2M |
Restricted |
Class 1, 1M, 2, 2M, and/or 3R |
Controlled |
Class 1, 1M, 2, 2M, 3R, 3B and/or 4 |
(3) 受信側 表3-2に基づいて設置を行う。
表3-2 Exposure Restrictions for Potentially
Occupied Sites
Occupied Site Location Type |
Acceptable Human Exposure Limit |
Unrestricted |
Unconditional |
< MPE with aids |
Conditional |
< MPE without aids where use of aids is
highly unlikely |
Restricted |
<MPE without aids |
Controlled |
< MPE without aids |
※ MPE : Maximum Permissible Exposure