屋外光無線通信システム導入ガイドライン |
◆◆ 目 次 ◆◆ |
4.4 屋外光伝送装置と通信設備の推奨接続構成
4.4.1 推奨構成
LAN間を屋外光伝送装置で接続する場合の推奨接続構成を、以下に記述する。
|
図 4-9 |
本推奨方式の特長
@ 光伝送装置は、光ファイバで屋内通信設備と接続する。
本構成により、信号系は電気的に切り離され、落雷対策は電源系のみとなる。
A 屋内LAN設備と屋外光伝送装置は、Switching
HUB経由の接続とする。
Switching HUB導入の理由は以下の通りである。
- LANの光ファイバ対応は、Switching HUBにて行うため、既設の屋内LAN設備の変更が不要である。
- Switching HUBが入ることにより、屋内のLANが半二重伝送であっても、HUB数制約(伝送遅延問題)は回避される。
- Switching HUBがSNMP対応であれば、屋外光伝送装置の管理機能が弱くても、Switching
HUB間として、ある程度の管理が可能となる。
- Switching HUBがモニタ ポート付であれば、何らかの異常発生時に原因追求が容易となる。
4.4.2 既設WAN接続よりの移行構成
現状が下記の様に専用線によるルータ接続でLAN間を接続している場合で、屋外光伝送装置によるリピータ・ブリッジ機能で接続する構成に移行する場合、単純な接続では、接続端末のIPアドレスの変更が発生する。
【専用線によるルータ接続構成】
|
図 4-10 |
【屋外光伝送装置によるリピータ・ブリッジ接続構成】
|
図 4-11 |
両側のLANのドメインアドレスは同一(上記の図では、10.1.0.0)にしなければならない。
上記の場合、既設ルータに接続できるWAN対応の屋外光伝送装置を導入するか、ルータ機能内蔵の屋外光伝送装置を導入する必要がある。
しかしながら、ルータによっては、一つのLANポートに2つのIPアドレスを設定できる製品があり、リピータ・ブリッジ機能しか持たない屋外光伝送装置であっても、各接続端末のIPアドレスを変更せずに済ませられる構成がある。
本構成を、下記に記述する。
【屋外光伝送装置によるルータ接続構成】
|
図 4-12 |
上記の様に、既設ルータのLANポートに2つのIPアドレスを設定し、2つのドメイン間接続をルータにて行わせることが可能である。特にルータではIP通信の初期にしか関与しないため、LAN間の高速伝送が実現できる。
ただし、本構成は、ルータの機能や接続端末のプロトコルにより制約を受ける場合があるため、専門業者を交えて打ち合わせが必要である。
|