JPC関西定例講演会「医療におけるフォトニクス技術」(報告)

概要

JPC関西は12月16日(火)、定例講演会を「医療におけるフォトニクス技術」というテーマで開催いたしましたので、結果を以下の通り報告申し上げます。

先の植物工場に引き続きまして、医療分野に特化した形で定例講演会を企画いたしました。2014年に日本は世界で最初に超高齢社会に突入し、『医療』は安倍内閣において国家成長戦略の中核の一つに挙げられ、日本版NIH(National Institute of Health)が発足しております。このような状況の下で、「医工連携(医工融合)」による革新的な医療技術・機器の開発が期待され、そして、フォトニクスはヒトに優しい低侵襲な医療やいつでもどこでも手軽に使えるユビキタス医療を提供できる技術として注目されています。

本定例講演会では、来賓として近畿経済産業局地域経済部次世代産業課の前田浩文課長様のご挨拶のあと、大阪大学産学連携本部・特任教授で大阪大学名誉教授の春名正光先生より「医療におけるフォトニクス技術の展開~光コヒーレンストモグラフィ(OCT)を中心として~」と題して基調講演いただきました。その後、奈良先端科学技術大学院大学・教授の太田淳先生より「新たな脳科学・脳機能診断を切り拓くCMOS技術」、またオムロンヘルスケア株式会社・学術技術部の志賀利一様より、「健康医療事業の方向性と生体センシング技術動向~生体光センシングを中心に~」というテーマで講演いただきました。

12月JPC関西講演資料(大阪大学;春名名誉教授)
12月JPC関西講演資料(奈良先端科学技術大学院大学;太田教授)
12月JPC関西講演資料(オムロンヘルスケア;志賀利一様)

いずれも大変興味深い内容で、参加者の皆様から活発な質疑応答がありました。OCTの光イメージング技術、CMOSデバイス、パルスオキシメーターなど、日本のフォトニクス技術の医療分野における貢献は極めて大きいことが実感できました。

定例の懇親会では、近畿経済産業局バイオ・医療機器技術振興課の川上康裕課長様に乾杯の音頭を賜り、参加いただいた皆様との間で交流や意見交換が行われました。

最後にアンケート結果の概要を報告いたします。参加いただいた方々はメーカーの技術者が多く、医療分野でのものつくりの展開が期待されます。なお、講演内容には高い評価をいただきましたが、会場が狭いことや講演時間不足などの指摘がありましたので、今後に反映させていく予定です。

参加者
事前申込 当日参加 参加率 アンケート 関係者 参加者計
講演会 36 34 94% 26 13 47
懇親会 20 21 105% 回収率76% 10 31
〃参加率 56% 62% 77% 66%
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